第29章 獣ペット契約

 アリシアが口を開くまでもなく、ロゲスト公爵が先に――彼女が朝から用意していた言い訳を、さらりと言ってのけた。

 彼女が「それらしく」作り上げた魔法ノートは、十分すぎるほど分厚い。今後、何かを書き足す可能性まで見越して、後ろのほうには魔法で隠した空白ページまで仕込んである。中身は複雑で難解、そもそも他人に見せるつもりもないのだから、何が書いてあるかは彼女の言ったもの勝ちだ。とはいえ、万が一誰かにめくられても困らないよう、従魔契約に関する研究だけは、ずっと前からきちんと書き込んであった。

 公爵はすでにそのノートに目を通している。加えて、アリシアが彼に施している魂に作用する魔法の効果もある...

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